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緑内障の生活注意点

緑内障のほとんどは自覚症状がなく、病気の進行に気づかないことが多いので、定期的に眼科を受診しましょう。成人病検診などの眼底検査では、視神経の異常まではなかなか見つからないので、緑内障を早期に発見するには、やはり眼科での検査が欠かせません。

家族歴、糖尿病、近視、高血圧など緑内障の危険因子がある人は、眼圧に異常がなくても、定期的に眼科で検査を受けることをお勧めします。

緑内障の患者さんは、医師の指示に従って、きちんと治療を続けることが大切です。 日常生活では、たばこやストレスなど、神経障害因子となるものはなるべく避け、適度な運動を心がけましょう。

目の房水と眼圧

房水とは目の中を循環する液体のことで、毛様体という組織で作られて、虹彩の裏を通過して前房に至り、線維柱帯を経てシュレム管から排出され、眼外の血管へ流れていくという定まった経路で循環しています。この房水の循環によって、ほぼ一定の圧力が眼内に発生し眼球の形状が保たれます。

この圧力のことを「眼圧」と呼びます。つまり、眼圧とは、眼の硬さであるといえます。眼圧が上昇すると、視神経が障害されやすくなり、緑内障になるリスクが高くなります。

緑内障の治療としては、薬物療法、レーザー療法、手術療法など多彩な手段が行われていますが、その多くは、眼圧を下げることで緑内障の悪化を防ぐためのものです。したがって、自分の眼圧がどれくらいであるのかを知っておくことは、とても大事です。

緑内障から大切な目を守るために

緑内障は、日本を合め諸外国においても、失明原因の上位に位置します。悪化する前にできるだけ早期に発見し、治療を開始することが大切です。全国では約200万人緑内障患者と推定されています。

ところが、その内の80%の人達が自身では緑内障に気づいていない潜在患者であることもわかりました。ですので、あなたの大切な目を守るために、年一回は定期検診を受けましょう。緑内障は、日本緑内障学会のガイドラインによると、「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」と定義されています。

緑内障は、視神経乳頭の形状と視神経機能の特徴的な変化から診断されます。緑内障は、古くから、眼圧が上昇することで視神経が障害される病気として理解されてきました。実際に眼圧を下降させることが治療として有効なことも知られています。

近年の研究では、正常眼圧緑内障が多い日本人においては、必ずしも、眼圧上昇だけが原因であるとはいえないことが分かっています。

しかし正常眼圧緑内障を含めて、すべての緑内障において、眼圧を下降させることで、緑内障になるリスクが下がることが知られていますし、緑内障になった患者さんでも、緑内障が進行する可能性を低くすることができます。緑内障の患者さんにとっては、自分の眼圧値を知っておくこととともに、眼圧値を安全な範囲にコントロールしていくことが重要です。