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緑内障の検査・診断
検査
眼圧検査

緑内障の発見の重要な検査です。

眼底検査

視神経が障害されている場合、陥凹の形が正常に比べて変形し大きくなります。緑内障発見のための必須の検査です。

視野検査

視野の欠損(見えない範囲)の存在の有無や大きさから緑内障の進行の具合を判定します。

隅角検査

隅角の開大度や形態異常、色素沈着、隅角後退、新生血管、虹彩前癒着などの有無を確認します。血管新生緑内障の隅角新生血管や落屑症候群のサンパオレージ線、ポスナーシュロスマン症候群の健眼よりも薄い色素沈着沈着など特徴的な所見も多いです。

画像解析検査

視神経乳頭や視神経線維層の形状解析により緑内障の進行度合いを判断します。

診断

緑内障は自覚症状、眼圧検査、眼底検査、視野検査等で診断されます。緑内障は遺伝しますので、家系についての問診は大切なものです。先天性緑内障の場合は家族歴、目が異常に黒めがちで大きい、目つきがおかしいなどに注意しなければなりません。

後天性緑内障の場合、特に成人の場合は、40歳以上になれば生活習慣病検査で眼圧測定と眼底、特に乳頭検査をおこなう必要があります。40歳以上の人口の2%に眼圧21mmHg以上の人がいます。緑内障が続発性の場合、ぶどう膜炎を以前に起こしているかどうか、副腎皮質ステロイド薬の長期投与をされたかどうか、糖尿病、網膜静脈閉塞症、外傷の有無を確かめなければなりません。

もし疑いがあれば負荷試験や1日入院して、一日中の眼圧の変動もみなければならないです。緑内障による失明は後天失明のもっとも多い原因の1つです。緑内障がある程度進行してしまうと、治療開始後も症状が進んでしまうこともありますので、緑内障の早期発見と早期治療が大切です。

西洋医学的治療

眼圧は緑内障進行の最大のリスクファクターであり、緑内障治療の基本は眼圧を下げることで視野障害の進行を停めるという方法です。眼圧を30%低下させることにより正常眼圧緑内障において80%の緑内障患者は視野障害の進行が停止します。

緑内障の西洋医学治療の基本は、眼圧を下げることを主眼においています。点眼薬を優先しますが、眼圧降下が十分ではない場合には内服薬(炭酸脱水酵素阻害薬)を併用します。一過性に下げる必要がある場合には、点滴療法を選択する場合もあります。

基本的には眼圧を低下させることにより、視神経線維の障害防止を目的とします。レーザー手術、外科手術もあります。視野欠損の進行具合と視神経の障害の程度から判断して、外科的手術をすることも少なくないです。


  • 点眼薬
  • レーザー手術
  • 外科手術
  • 内服薬
  • 点滴療法
緑内障の関連病名
高眼圧症

眼圧が21mmHg以上でも緑内障性眼底変化がない場合には高眼圧症です。角膜が厚く見かけ上眼圧が高く測定される場合や、視神経乳頭の眼圧への抵抗力が強い場合には高眼圧症と診断され、生涯緑内障にならないです。高眼圧症の一部には何年かのちに緑内障性変化が現れることがあり、この場合は緑内障の前駆状態です。しかし、眼圧が25mmHgを越える高眼圧症眼は緑内障になりやすいです。

視神経乳頭陥凹

緑内障視神経障害が進行すると視神経乳頭縁の狭細化や視神経乳頭陥凹の拡大などが出ます。こうした視神経乳頭の異常があるにもかかわらずに視野異常を認めないときに視神経乳頭陥凹と診断されます。視神経乳頭異常が視野異常に先行するために緑内障の前駆状態です。

偽緑内障

視神経乳頭や視野異常を見られますが緑内障ではないものを偽緑内障といいます。視神経疾患や頭蓋内疾患、大量出血など病気で起こることもあれば、視神経低形成などもあります。